突然だが想像してみてほしい。
小6、中3対象のテスト、あなたは解けますか?
小学6年生と中学3年生の全員を対象に文部科学省の「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)が、4月21日に実施されました。
国公立の全校と私立の48.1%が参加し、小学校2万223校の約110万4千人、中学校1万165校の約112万2千人の計3万388校の約222万6千人が国語と算数・数学、理科の3教科の学力テストを受けました。理科の全員参加調査は初めてとなっています。結果の公表は8月頃になる見込みです。
国語と算数・数学は、基礎的知識を問う「A」と知識の活用力をみる「B」に分けられており、理科は「A」「B」を合わせた問題となっています。
同時に、こどもの生活習慣などもあわせて調査され、文部科学省では「全国学力・学習状況調査」を通じて、全国的なこどもの学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証し、義務教育の機会均等と維持向上を図るとしています。
実施された「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)の問題・解答が公開されておりますので、どのような問題が出題されているのか、回答できるのかを試してみてはいかがでしょうか。
結果の公表や成績の扱いは自治体によって様々
文部科学省では8月頃に全国、都道府県別などの平均正答率を公表し、市町村教育委員会では学校別の成績、都道府県教育委員会では市町村教育委員会の同意のもとに市町村別・学校別の結果を公表できるようになっています。
また大阪府教育委員会では、府立高校の入試に用いる中学の内申点に学校別成績を反映させる方針を決めており、文部科学省では「あえて一部の生徒を欠席させる」など意図的な不正がないかを確認するため、欠席率などの報告を大阪府教育委員会に求めています。
1960年代に実施されていた学力テストは、学校間による過度の競争が一因となり中止になった経緯もあり、2007年に再開した際に結果の公表は都道府県別成績にとどめ、市町村別や学校別の成績は非公表としていました。
しかし、2008年には大阪府の橋下徹知事(当時)の要請で、大阪府内の多くの市町が成績を公表したことをはじめ、秋田県や埼玉県、鳥取県、佐賀県などが市町村別や学校別の成績を公表しました。
これらの経緯を踏まえ、文部科学省では2014年度調査から市町村教育委員会が学校別成績を公表できるよう実施要領を改めましたが、2014年9月には静岡県の川勝平太知事が教育委員会の同意を得ないままに市町村別成績を公表。文部科学省では実施要領に手を加え、「結果の公表は教育委員会の職務権限」であると明記しています。