青信号でも進まないタクシー、東京都心の渋滞原因に

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突然だが想像してみてほしい。
乗せる側にもルール違反はあれど、利用者側も場所を考える必要があるということを。

東京都心の交差点で「青信号」になっても進まず、止まったままのタクシーが目立ち大渋滞の原因ともなっています。進まない理由は、ガードレールのない交差点で効率よく利用客を拾うためですが、道路交通法では交差点とその側端から5m以内の部分では駐停車が禁止されており、タクシー業界もマナー向上と法令順守のため約2年前から対策に乗り出し、警察による取り締まり件数は減少するなど一定の改善が見られました。

しかし、いまだに「青信号で進まないタクシー」による事故が発生するなど危険な状態は続いています。

「青」でも進まぬタクシー 東京都心の交差点、異様な渋滞光景:産経新聞

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進まないタクシーで100メートルの渋滞

多くの人々で賑わう東京・六本木のある交差点の一角で、青信号になっても歩道に車を寄せたまま数分間も進まないタクシーを避けるため、多くの後続車は事前に車線変更をして脇をすり抜けていました。また、左折車はわざわざ第2車線から大回りして交差点を抜けている危険な状態でした。

その光景を確認していた警察官らはタクシーを取り囲み、タクシー運転手は交差点付近の駐停車で道路交通法違反により2点減点、罰金1万2千円となりました。

運転手が進まず止まっていた理由は「客待ち」で、交差点付近にはガードレールもなく客も乗り降りしやすく、正式なタクシー乗り場とは異なりタクシーも客も並ばずに済むため、進まないタクシーは後を絶ちません。

警視庁駐車対策課と麻布署の捜査員らは定期的な取り締まりを行っているといい、約3時間で10台ものタクシーを取り締まった際は「まだ少ないほう」だとし、「ひどいときは交差点付近の駐車で100メートルもの大渋滞が起きる」と厳しい表情で話しています。

交差点付近の駐停車違反は減少傾向も

交差点付近の駐停車は大きな事故につながる場合もあります。

警視庁駐車対策課によると、駐車中の車が関与する東京都内の人身事故は後を絶たず、2014年は511件発生し4人が死亡するに至っています。事故の内容は、駐車車両への追突や、駐車車両を避けるために車線変更して他の車と接触する事故、駐車車両の陰から出た人をはねる事故などがあるといいます。

中でも交差点付近で進まないタクシーは「ハザードランプ」を付けないため、後続車は駐車車両の直前で無理なハンドルを切ることも多く事故の危険性が高まり、タクシー業界内外から苦情が相次ぎ5、6年前から問題とされてきました。

背景にあると考えられるのがタクシーの供給過多状態です。

東京ハイヤー・タクシー協会によると、2002年の規制緩和でタクシー事業に新規参入が相次ぎタクシー台数が増加するも、景気低迷により利用者は減少傾向となったため、「なんとかして客を拾おうと違法客待ちが増加した」と協会の樽沢功副会長は説明しています。

東京ハイヤー・タクシー協会では2020年の東京オリンピックを前にマナー向上を掲げ、2年前から運転手への教育や街頭での指導に注力しており、重ねて警視庁の取り締まり強化や景気回復もあり、タクシーによる交差点内での駐車違反取り締まり件数は2010年から2012年に約2200~2300件で推移していたのが、2013年には約1300件、2014年は約750件と大幅に減少し改善してきています。

運転手の意識は向上、客側にも意識の向上が必要

タクシー業界の指導や警察による取り締まり強化で、交差点内での駐停車が違法であるという認識がタクシー運転手に浸透しており、取り締まり時に「そんなルールを知らない」と反論されることもなく「効果的に指導できる」と、駐車対策課の担当者は手ごたえを感じています。

それでも同様の事故はゼロにはならず、「客が乗り降りしやすいところにとどまりたい気持ちは理解できなくもないが、その場で事故が起きれば元も子もない。客側も、交差点付近のタクシーは利用せず、専用の乗り場から乗車するよう心がけてほしい」と話しています。

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