日本サッカー協会は、サッカー日本代表監督ハビエル・アギーレ監督との契約を解除することを発表しました。
アギーレ氏はスペインのクラブチーム、サラゴサを率いていた2011年5月21日のレバンテ戦で八百長に関与した嫌疑をかけられており、昨年12月にスペイン検察当局から告発されていました。
アジアカップオーストラリア大会中の1月14日、バレンシアの裁判所に受理されたとスペインメディアが報じており、加えてアジアカップでもベスト8の成績に終わったことから代表監督の動向に注目が集まっていました。
日本サッカー協会は2月2日夜に裁判所に受理されたことを正式に確認し、今回のアギーレ監督との契約解除、解任となっています。アギーレ氏本人には3日の午後2時にサッカー協会の大仁会長が解任を伝え、「やむをえない。分かりました」了承が得られたとのこと。
同時に、アギーレ監督が呼び寄せたスチュアート・ゲリング氏、ファン・イリバレン氏、リカルド・ロペス氏のコーチ3人も契約を解除する方針だということです。
大仁会長は「アギーレ監督の指導者としての手腕を高く評価していたので、告発が受理されないことを願っていたが、残念な結果に終わった」と話し、ワールドカップ予選中に裁判が始まってしまうことを懸念し、「リスクを排除する必要があると考えた結果」としてアギーレ監督との契約を解除するに至った経緯を説明しています。
後任については「3月の試合(27日、国際親善試合・チュニジア戦)に間に合わせたい」と大仁会長は話しており、また契約解除に関する違約金は発生しないとしています。
アギーレ代表監督を解任 大仁会長「大変残念な結果」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150203-00000113-spnannex-socc
アギーレ氏の日本代表監督としての戦績
日本サッカー協会は、代表が2014ブラジルワールドカップ大会での1次リーグ敗退したことを受け、前任のザッケローニ氏との契約は満了、新たに2002、2010年とメキシコ代表を率いてワールドカップに出場しベスト16に進んだ手腕を評価しアギーレ監督を新監督に迎えることを決定しました。
2014年8月に就任したアギーレ氏は、初の国際大会となったアジアカップオーストラリア大会で、グループステージを無失点の3連勝で首位通過しました。しかし決勝トーナメントではUAEにPK戦の末に敗退、ベスト8となり連覇を逃し、5大会ぶりにベスト4進出も逃していました。
監督就任後の通算成績は6勝2敗2分、わずか10戦で解任と後味の悪い結果となっています。
現在のアギーレ氏は
一連の八百長疑惑に対して潔白を主張しているアギーレ監督は、スペインでの報道後も「正式なものは私のもとには届いていない」としており、また日本協会も独自の調査で裁判所に受理されていない、としていました。
アジアカップを終えた後、休暇のために自宅のスペインに帰国しており、Jリーグの開幕にあわせて3月上旬までに再来日の予定でしたが、このまま日本に来ることはなくなってしまいました。
アギーレ監督は「日本で仕事ができたことはとても幸せでした。日本のサポーターの皆さまの応援に感謝しています。日本代表チームの将来に幸運を祈っています」とコメントしています。
アギーレ氏の疑惑
八百長として疑われているのは2011年5月21日、スペイン1部リーグ最終戦のレバンテ対サラゴサの試合です。1部残留をかけて試合に臨んだサラゴサを率いていたのがアギーレ氏でした。
試合は2対1でサラゴサが勝利をおさめ1部残留を決定しましたが、アギーレ氏や選手から対戦相手であるレバンテ側に合計96万5千ユーロ(約1億2800万円)が渡ったとして、40人以上が告発されました。
気になる後任人事は