突然だが想像してみてほしい。
将棋界に新たな風を吹き込むかもしれない若者がいるということを。
将棋の藤井聡太二段(13)が10月18日、大阪の関西将棋会館で行われた日本将棋連盟のプロ棋士養成機関「新進棋士奨励会」の対局で勝利をおさめ、直近の成績が14勝5敗となり規定を満たし、史上最年少となる13歳2か月で三段に昇段しました。
2016年4月から始まる「奨励会三段リーグ」で上位2名に入り四段昇段を果たせば、加藤一二三九段(75)が持つ最年少プロ棋士の記録(14歳7か月)を更新する14歳2か月となります。
藤井聡太二段は2012年の奨励会入会後、順調に昇級昇段を重ねており、これまでの史上最年少の三段昇進は、佐々木勇気五段(21)の13歳8か月でした。
藤井聡太二段は、9月までに昇段のチャンスを掴んでいながらも惜しくも昇段を逃しており、10月から開かれた三段リーグには間に合いませんでしたが、今回の三段昇格で上がれてホッとしています」と、安堵の表情を浮かべました。
また、史上最年少での三段昇段について聞かれると「偉大な先輩の記録を抜けたことがうれしい」と、中学1年生らしい照れ笑いを浮かべています。
過去に「中学生プロ」は4人おり、加藤一二三九段、谷川浩司九段(53=十七世名人)、羽生善治名人(44=十九世名人)、渡辺明棋王(31=永世竜王)、とそうそうたる名前が並びます。
「非常に厳しいリーグと思っている。まだ時間があるので、しっかりと力を蓄えたい。早く(四段に)上がれるように頑張ります」と藤井三段は未来を見据えています。