「筋力強化」のパワードスーツでリハビリテーションも

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突然だが想像してみてほしい。
クリスマスケーキを食物アレルギーのある人とともに食べよう。

介護や物流、災害対策時などに人体に装着して筋力を補い、重労働を軽減するロボット技術「パワードスーツ」の実用化が相次ぎ、高齢化社会の進展にも伴いパワードスーツへの期待が高まっています。

「パワードスーツ」のように人体に装着し手足や腰などの動きを補助し、方向や重量物の運搬などの際に本人の能力を上回る力を発揮できるものは「パワーアシストスーツ」とも呼ばれる人体装着型のロボットのひとつです。

「パワードスーツ」といえば、筑波大学発のベンチャー企業で2014年には東証マザーズへの株式上場も果たしたサイバーダイン(茨城県つくば市)が有名ですが、三菱重工業と日本原子力発電が原子力災害の現場での活動を目指したパワードスーツを開発したほか、クボタがブドウ農家などへ向けた製品を販売するなど裾野は広がり、パナソニックやホンダなども介護や物流などに向けた開発を加速させています。

作業をロボットだけで完結させようとするとまだまだ技術的には難しく、重量物の運搬などに徹した機器では細かな動きが難しいなどの問題がありますが、「パワードスーツ」はあくまでも人間の力を補助するものであり、介護や物流といった重労働な分野に加え、宇宙や海洋開発への活用など幅広い可能性が期待されています。

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歩行トレーニングにも使われる「ロボットスーツHAL」

サイバーダインが開発した「ロボットスーツHAL(ハル)」は2009年よりレンタル事業を開始し、医療機関や老人福祉施設など国内外の160施設に約470体が導入されています。

障害者や高齢者の介護をする際に用いられたり、医療機器として認められているヨーロッパでは歩けない人の治療など歩行トレーニング、リハビリテーションとしての利用も始まりました。

人が体を動かそうとすると、脳から神経を通って筋肉に電気信号が送られますが、電気信号の一部が皮膚の表面に漏れることを利用し、漏れた電気信号をセンサーにより検知、筋肉の動きをモーターで補助する仕組みが「ロボットスーツHAL」の動きです。

脳からの電気信号が筋肉にうまく伝わらず足が動かない人が装着すると、「歩こう」と考えたときに「ロボットスーツHAL」が足を動かした結果、「歩いた」という電気信号が脳に伝達されます。この反復を行うことで脳や神経、筋肉の情報伝達機能の改善につながるとしています。

人の動きを察知するセンサーも進化

パワードスーツが人間の動きを察知するために、サイバーダインの「ロボットスーツHAL」では皮膚表面にあらわれる電気信号を検知しています。

一方で三菱重工業と日本原子力発電の「パワーアシストスーツ」では、力が加わったということを感知し増幅するシステムを採用しています。これは皮膚表面からの電気信号をセンサーで検知する方法では汗をかいたときにセンサーを内蔵したパッドが剥がれてしまうことがあるため、少し反応は遅くなるもののあえて「力センサー」を採用したといい、高温などの状況では有利だと担当者は話します。

今後はさらに、脳で考えただけで動けるようする方法が検討されており、脳波を頭の電位や磁気から探ることで、脊髄を損傷したような人でも使用が可能になると考えられています。

この方式は「ブレーン・マシン・インターフェース(BMI)」と呼ばれ、脳と機械を人工的に接続する装置としてセンサーを備えた帽子状の装置を頭部にかぶり脳内の電気信号を検出することで、試行内容をコンピュータの画面に表示したり、義手や義足、電気製品を動かしたりするのに利用でき、意思表示が困難な難病患者の支援のほかにも、ゲームや情報通信、ロボット制御などの分野にも応用されていくでしょう。

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