「一日警察署長」気になる人選やギャラ、与えられる階級は?

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突然だが想像してみてほしい。
一日警察署長はどのように選ばれているのかということを。

「一日警察署長」として地域の警察署に有名人がやってきた、ということをテレビや新聞などで見聞きしたことがある人は多いことでしょう。「一日警察署長」はいったいどのようにして選ばれているのか、与えられる階級やギャラなどちょっと気になる部分はありませんか?

全国各地の警察署の定番行事として実施される「一日警察署長」。2015年に「一日警察署長」を務めた人として、京都府警では俳優の船越英一郎さんやアイドルグループ「AKB48」のメンバーである太田奈緒さん、祇園の舞妓である富久春(ふくはる)さん、大阪府警では大相撲・片男波部屋の玉鷲関などの有名人に加え、広島県警では広島市安佐動物園のアフリカゾウ「メイ」、栃木県警では那須どうぶつ王国のアルパカ「きなこ」など動物に至るまで人選は様々ですが、交通安全や地域安全の啓発活動の一環として実施されることが多いようです。

有名俳優やアイドルグループが「一日警察署長」に就任した京都府警ではどのようにしてを人選しているのでしょうか。

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「一日警察署長」の人選

ある警察署で「一日警察署長」の人選に関わったという署員によると、「各都道府県の警察本部で一括して人選しているわけではなく各警察署ごとに人選しており、その選出方法も各警察署によって異なる。また、担当者個人の人脈をいかして依頼することも多い」ようです。

京都市伏見区にある「伏見警察署」で「一日警察署長」を務めた船越英一郎さんの場合、伏見署員の知人が時代衣装店を営み商売柄俳優と接することも多く、京都を舞台にした2時間サスペンスドラマにも多数出演している船越さんと面識があったことから就任が実現しました。

「一日警察署長」の人選は警察署の特色や活動のテーマによっても変化し、例えば「高齢者を対象とした施策」が掲げられている場合は若者に人気のあるアイドルより、地元の中高年に人気のある人物に依頼されることが多いようです。

京都市東山区の「東山警察署」では高齢者施設での交通安全指導イベントで祇園の舞妓、富久春さんを「一日警察署長」に迎えイベントを行いました。舞妓は東山警察署が管轄する「祇園」の象徴的存在でもあり地元にも広く親しまれている存在で、地元の高齢者にとってなじみの薄い芸能人よりも舞妓が登場するほうが喜ばれると考えられた結果といえるでしょう。

また、京都市中京区の「中京警察署」で「一日警察署長」としてオープンカーに乗って防犯パレードを行ったのはアイドルグループ「AKB48」の太田奈緒さんでした。

太田奈緒さんは京都府出身である点も大きく、こどもから大人まで幅広いファンを抱える人気アイドルグループの一員であることも大きなポイントだったと思われます。

他にもテレビやラジオのアナウンサー、報道機関の記者を選ぶこともあるといい、この理由として「啓発活動が確実に報道されることが期待できる」が挙げられています。

交通安全運動の期間中などは全国各地の警察署でイベントが行われており、報道機関としても数多くのイベントの中からニュースを取捨選択している状況で、警察署としてもニュースで報じられることでアピール効果を期待しているといえるでしょう。

「一日警察署長」を人選する担当者が何よりも気にするのは「イメージ」です。警察の顔としてPRを行う立場だけに「ダーティなイメージな人は困る」とし、クリーンなイメージを持ち、できれば地元出身であればなお良いというところでしょうか。

「一日警察署長」のギャラ

地元出身者を「一日警察署長」として迎えられればなお良い、とはいえ「そのときに勢いのある有名人が好ましい」とする担当者の声もあります。

人気が急上昇している著名人のほうが住民の注目も集まるだけでなく、マスメディアで取り上げられる可能性も高くなり警察署の活動のアピールになることは言うまでもありません。

しかし、著名人を「一日警察署長」として拘束するとなると「ギャラ」、「謝礼」もけして低くない金額になるのでは、と考えてしまいます。

「一日警察署長」を人選する担当者によると、「謝礼を支払う場合はあるが、ボランティアとして参加してくれる人もおり、人によってそれぞれではないか」としており、警察署としても広報活動に多額の予算を割けるわけではないというところでしょう。

依頼される人物も単純な仕事というだけでなく地元・社会貢献的な効果も考えてか、「有償で引き受ける場合も一般相場のギャラよりも低く受けてくれているようだ」という警察署幹部の声も聞かれます。

「一日警察署長」の一日

「一日警察署長」はイベント以外にいったいどんな一日を過ごしているのでしょうか。

警察署ごとに異なるとはいえ一般的なケースとして、各警察署の署長室で委嘱式に出席し、警察署長より委嘱状を受け取り「一日警察署長」に就任することから始まるようです。

その後、イベントが開かれる会場へと向かいスピーチや啓発パレード、チラシ配りといった広報活動に参加するのが一般的で、「一日警察署長」といえどもほとんどの場合活動を行うのは数時間程度とされています。

「一日警察署長」の階級は警視・警視正

「一日警察署長」に就任したからとはいえ、機密書類や事件捜査の指揮権が与えられることは当然なく、あくまでも「広報活動のシンボル」に過ぎません。「一日警察署長」が広報活動にいそしむ傍らで「本当の警察署長」は実際の業務を行っていることになります。

しかし、警察ならではの細部へのこだわりも見せ、「一日警察署長」が着用する制服の胸につけられる階級章は本物と同様にすることが多く、「警視」か「警視正」の階級章が付けられます。

警察官の階級は巡査、巡査長、巡査部長、警部補、警部、警視、警視正、警視長、警視監、警視総監と分けられていますが、警察署の署長は署の規模によって異なるものの「警視」か「警視正」が務めることになっており、「一日警察署長」も就任する署の規模に合わせた階級章を付けています。

ちなみに、「中京警察署」で「一日警察署長」を務めた太田奈緒さんが着用した制服にも「警視正」を示す金色の階級章が付けられていましたが、実際の警察官が「警視正」に辿り着くのは「国家公務員Ⅰ種試験」に合格したいわゆる「キャリア」が順調に出世したとして30代半ば、各都道府県の警察官採用試験に合格した「ノンキャリア」の中でも一握りの人が50代以降にやっと到達する地位で、太田奈緒さんは「一日警察署長」着任時20歳と警察組織としてあり得ない階級ということになります。

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