パスポート返納命令「一般旅券返納命令書」にはどんな記載?

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突然だが想像してみてほしい。
危険を冒すのはひとりでも、影響を受けるのは多くの人間であるということを。

外務省が退避勧告を出しているシリアへの渡航を計画し、パスポート返納命令を受けた新潟県のカメラマン杉本祐一氏が2月12日に東京都内の日本外国特派員協会で会見を開きました。

杉本氏は「パスポートの強制返納という事態に直面し、ショックを受けている。フリーカメラマンという仕事を失い、私の人生そのものを否定された」と話しておられます。

日本で初めて旅券法の邦人保護規定を適用され発行された、パスポート返納命令である「一般旅券返納命令書」には何が記載されているのでしょうか。

「一般旅券返納命令書」には何が書かれている?
http://thepage.jp/detail/20150212-00000009-wordleaf

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「一般旅券返納命令書」

杉本祐一氏が会見で見せた「一般旅券返納命令書」はA4サイズで、旅券法第19条第1項第4号の規定に基づき、岸田文雄外務大臣名で発行された命令書です。

旅券法第19条(返納)第1項第4号
「旅券の名義人の生命、身体又は財産の保護のために渡航を中止させる必要があると認められる場合」

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S26/S26HO267.html

返納すべき旅券番号が記載され、また返納しなかった際に「旅券法第23条第1項第6号の規定により罰せられることがあります」との記述もあります。

そして返納を指示する理由として、3つの項目が記されています。

  • 貴殿は、外務省が退避勧告を発出しているシリアへ入国する目的をもって渡航を企図しており、説得にもかかわらず、依然シリアへの渡航の意思を固辞するとともに、その意思を報道機関を通じても明らかにしている。
  • シリア国内では、ISILにより邦人2名の拘束・殺害事件が発生しており、ISILは、引き続き邦人を殺害することを宣言しているため、シリアに入国すれば貴殿の生命や身体に危険性が及ぶ可能性が高い。
  • このため、貴殿にあっては、旅券法第19条第1項第4号に規定する「旅券の名義人の生命、身体又は財産の保護のため渡航を中止させる必要があると認められる場合」と判断されるに至ったため。

杉本氏は「静かにシリアに行き、また静かに帰国することを望んでおり、全く不本意なことだった」と会見で話しておられましたが、やはり危険があるとわかっているところに渡航させるわけにはいかないというのは、十分な理由だと感じます。

今回発行された「一般旅券返納命令書」には、異議申立ては処分を知った翌日から60日以内、処分取消しの訴えについては「国を被告として処分の取り消しの訴えを提起」することができるとの記載もあり、杉本氏は「できるだけ早くに、外務省に異議申立てを行い、場合によっては法的措置も取ることを検討したい」としています。

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