任天堂の岩田聡社長が胆管腫瘍のため逝去、後任は未定

任天堂は7月13日、岩田聡社長(55)が7月11日(土)に胆管腫瘍のため死去したことを発表しました。

代表取締役社長の逝去および異動に関するお知らせ(訃報) :任天堂株式会社(PDF)

当社 代表取締役社長 岩田 聡が、平成27年7月11日、胆管腫瘍のため逝去いたしました。
ここに生前のご厚誼に感謝し、謹んでお知らせ申しあげます。

岩田聡社長は、任天堂向けにゲームソフトを開発する「ハル研究所」で「ピンボール」や「バルーンファイト」の開発に携わり、2002年には任天堂の代表取締役社長に就任していました。

任天堂代表取締役就任以降就任以降は、「ニンテンドーDS」や「Wii」によってゲーム人口を拡大するなど、2000年代の任天堂を大きく盛り上げた人物として知られています。

2014年6月には胆管がんで手術を受け、治療中であることを公表していましたが、10月の経営方針説明会で公の場に復帰していました。

2015年6月26日に開催された定時株主総会にも2年ぶりに出席し社長続投が決定していたほか、4年ぶりの営業黒字になったことや、ソーシャルゲーム大手の「DeNA」と資本提携し、スマートフォン向けのゲームに参入することを報告していましたが、その後に病状が悪化したとされています。

任天堂では、後任社長の選定については「スケジュールを含めて未定」としており、新たに竹田玄洋氏、宮本茂氏の2名が「代表取締役 専務取締役」となることが告知されています。

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岩田聡氏

岩田聡(いわたさとる)氏は、1959年12月6日生まれの満55歳。

東京工業大学工学部に在学中、西武百貨店池袋本店のマイコンコーナーの常連客だった岩田聡氏は、そのマイコンコーナー店員が立ち上げに関わった「株式会社ハル研究所」にアルバイトとして事業に参加。

大学卒業はそのまま「ハル研究所」の正社員として、「ピンボール」「ゴルフ」や「バルーンファイト」などの任天堂ゲームソフトのプログラミングを担当していました。

その後も任天堂との共同事業は続けられ、これらの親密な交流がハル研究所経営再建時の任天堂子会社化、そして岩田聡氏の任天堂社長就任の遠因となったと考えられています。

1992年にハル研究所が多額の負債を抱えて和議を申請した際には、当時32歳で取締役開発部長であった岩田聡氏が経営建て直しのため代表取締役に就任しており、当時任天堂の社長であった山内溥氏が岩田聡氏を社長に指名したといわれています。

山内溥氏の人選どおり社長として高い経営手腕を発揮し、「星のカービィ」シリーズ、「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズなどのヒット作品を生み出し、ハル研究所の経営再建を成し遂げました。

2000年には、山内溥氏より経営手腕を買われて任天堂に入社し、取締役経営企画室長に就任。2002年の42歳のとき、山内溥社長より指名を受けて年6月1日付けで代表取締役社長に就任しています。

任天堂は創業以来山内家の同族経営で、次期社長には山内溥の長男か娘婿だと思われていましたが、他の古参取締役をも押しのけて入社2年目である岩田聡氏の大抜擢は異例中の異例と言われ、世間の注目を集めました。

岩田聡氏を社長に迎えた任天堂は2004年12月、失われたゲーム人口を取り戻し、さらに拡大させる「ゲーム人口の拡大」をテーマとして掲げ、第一弾として携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」を発売し、年末年始のみで150万台を売り上げるヒット作品となりました。

胆管腫瘍

胆管腫瘍

胆管は、肝臓から十二指腸までの胆汁(肝臓でつくられた消化液)の通り道です。胆管は肝臓内の細い枝から始まり、徐々に合流して2本の太い管(左肝管・右肝管)になり、肝臓の外で1本に合流します。この合流する部位を肝門部と呼び、胆管では肝臓からの出口になります。

肝臓内の中を走る胆管を「肝内胆管」、肝臓の外に出てから乳頭部の手前を「肝外胆管」と呼び、

いずれの部位にも胆管癌は生じますが、肝外胆管がんの肝門部領域胆管がんと遠位胆管がん、そして肝内胆管がんに分けられています。

2013年の日本での胆のう・胆管がん死亡数は男性約8,900人および女性約9,300人で、がん死亡全体の4%および6%を占めており、男女とも1975年から1980年代後半まで増加傾向でしたが、近年は減少傾向とされています。

また、日本人は他の東アジアの国、アメリカの日系移民、欧米人に比べて胆のう・胆管がんの罹患率が高い傾向にあります。

胆管癌は治療が困難ながんのひとつとして知られ、根治的な治療法は外科手術のみであるとされ、癌が胆管周囲に限定しており、切除により根治が見込める場合は原則として手術が選択されます。

しかし、主要な動脈への浸潤や遠隔臓器への転移があり、切除による根治が見込めない場合は全身化学療法もしくは放射線療法が選択されています。

治癒切除がなされた場合の5年生存率は30~50%程度、切除不能な進行胆道癌においては5年生存はほぼ皆無となっています。

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