突然だが想像してみてほしい。
漫才師ナンバーワンを決める2つの大きな大会が、いずれも年末に行われるということを。
2015年夏の復活を予定していた若手漫才コンビ日本一決定戦「M-1グランプリ2015」の開催時期を冬に延期されることになりました。
朝日放送の脇阪聰史社長は3月6日に会見し、「M-1にとって一番いい時期はいつなのかという議論で、冬がベストという判断に至った」と説明しており、具体的な時期としては「11月か12月」と明言しています。
当初の夏開催から変更したことについて、「夏に向けて準備を進めていたのは事実だが、制作サイドに、夏開催のイメージがどうしてもわかなかった。視聴者にとっても、ナンバーワンは冬に決めるものだという固定観念があると思う」と話し、「M-1にとって一番いい時期は、2010年までやっていた冬がベスト」と制作サイドの意見を尊重した結果だとしています。
また、「M-1グランプリ」休止後に新しく開催されている漫才コンテスト「THE MANZAI」とは共存共栄を目指す方向ですが、冬開催となると時期が重なることについては、「M-1グランプリは若手のナンバー1を決めるアマチュアも参加可能な大会、THE MANZAIとは大きく方向性が違い差別化は可能」としており、同じ冬開催となることについては問題がないとしています。
出場資格や審査員などの具体的な大会規定は「最後の詰めをしている段階」とし、予選会は夏以降に実施予定で、「M-1グランプリ」と「THE MANZAI」での日程重複は回避する方針です。
M-1グランプリ
M-1グランプリは島田紳助さんが企画し、吉本興業が主催していた結成10年目までのコンビ、グループを対象としていた漫才のナンバーワンを決定するコンテストとして、2001年に第1回大会が開催されました。
2010年、第10回の開催を持って終了することが発表され、吉本興業は「大会を通じて、漫才が隅々まで広まった。10年の節目をもって発展的解消することが、次につながる」と説明していました。
2011年より後継と言える大会として「THE MANZAI」が開催されます。「THE MANZAI」では結成年数による制限はされないものの、アマチュアの参加資格はありませんでした。
「M-1グランプリ」「THE MANZAI」歴代優勝者
年 | 回 | グループ名 | 受賞当時の所属事務所 | 出場組数 |
---|---|---|---|---|
2001年 | 1 | 中川家 | 吉本興業(大阪) | 1,603組 |
2002年 | 2 | ますだおかだ | 松竹芸能 | 1,756組 |
2003年 | 3 | フットボールアワー | 吉本興業(大阪) | 1,906組 |
2004年 | 4 | アンタッチャブル | プロダクション人力舎 | 2,617組 |
2005年 | 5 | ブラックマヨネーズ | 吉本興業(大阪) | 3,378組 |
2006年 | 6 | チュートリアル | 吉本興業(大阪) | 3,922組 |
2007年 | 7 | サンドウィッチマン | フラットファイヴ | 4,239組 |
2008年 | 8 | NON STYLE | よしもとクリエイティブ・エージェンシー東京 | 4,489組 |
2009年 | 9 | パンクブーブー | よしもとクリエイティブ・エージェンシー東京 | 4,629組 |
2010年 | 10 | 笑い飯 | よしもとクリエイティブ・エージェンシー東京 | 4,835組 |
M-1グランプリ終了、THE MANZAI開始 | ||||
2011年 | 1 | パンクブーブー | よしもとクリエイティブ・エージェンシー東京 | 1,516組 |
2012年 | 2 | ハマカーン | ケイダッシュステージ | 1,740組 |
2013年 | 3 | ウーマンラッシュアワー | よしもとクリエイティブ・エージェンシー東京 | 1,855組 |
2014年 | 4 | 博多華丸・大吉 | よしもとクリエイティブ・エージェンシー東京 | 1,870組 |