糖尿病治療薬は老化防止薬?寿命120歳の実現に向け臨床試験開始へ

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突然だが想像してみてほしい。
世界初の老化防止臨床試験が2016年に行われるということを。

「不老不死」と言えば、はるか昔から多くの人間が追い求めてきたものですが、2016年にアメリカで世界初となる老化を防ぎ寿命を延ばす効果があるとされる薬の臨床試験が行われることが決定した、と欧米のメディアに報道され、アメリカ食品医薬品局(FDA)がこの試験を承認したことが明らかになっています。

この薬については、すでに糖尿病の治療薬として広く活用されており、動物実験により老化防止の効果が確認されたといいます。

来年に実施される臨床試験にはアメリカ、イギリスの大学や研究機関が参加を予定しており、3000人ものボランティアを募り人間への効果を確認することになります。

臨床試験に参加する研究者は「人間の寿命が120歳に延びる」としており、古今東西の権力者を始め、多くの人々が追い求めてきた不老不死や若返りの夢が現実になるかもしれないと大きな注目を集めています。

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老化防止薬「メトホルミン」

報道によると、老化防止の薬として臨床試験が行われるのは、1940年代から2型糖尿病の治療のため世界で広く使われている「メトホルミン」という治療薬で、腎臓病や多嚢胞性卵巣症候群などにも効くとされており、1日あたりの投薬コストは約8円と安価なものです。

臨床試験に参加するイギリス・カーディフ大学の研究者が2014年、「メトホルミン」を回虫に投与したところ、加齢が遅れ寿命が延びる効果が確認され、続いて行われたマウスへの投与でも寿命が40%も延び、骨も丈夫になったことがわかりました。

そこで、これまで定期的に「メトホルミン」を服用していた糖尿病患者について調査したところ、「メトホルミン」を服用したいなかった人よりも平均で8年程度長生きしていることが明らかになりました。

原因を分析したところ、「メトホルミン」には生物の細胞を頑丈にし、寿命を延ばすとされる物質を細胞内で増やす効果があることが判明し、アメリカ食品医薬品局(FDA)が老化防止薬として人間の効果を調べるための臨床試験を許可しています。

不可能と思われていた老化防止薬の臨床試験

臨床試験に参加するアメリカ・カリフォルニア州にあるバック加齢研究所のゴードン・リスゴー教授は、「25年間、老化に関する研究を続けてきたが、老化防止薬の臨床試験など不可能だと思っていた」と今回の臨床試験を感慨深げに語りました。

また、リスゴー教授は「20年前まで老化は生物学的な謎だったが、私たちは今、老化について何が起きているかを理解し始めている」と指摘し、「すべてのがんを克服したとしても人間の平均寿命は3年ほど延びるだけだが、老化を遅らせることができれば人類にはるかに大きな恩恵をもたらすだろう」とも語ります。

この臨床試験への注目度は高く、アンチエイジング研究分野で名を知られるアメリカ・イリノイ大学シカゴ校のジェイ・オルシャンスキー博士は「現代における最も重要な医療行為は、老化の速度を遅くすることだ」と指摘し、「人類はそれが可能であると信じ始めている」と語り、試験の成果に大きな期待を寄せました。

「メトホルミン」の投薬を受けるボランティアとして、認知症やがん、心臓病を患っている、またそのリスクを抱える70~80歳の男女3000人の募集を開始しており、臨床試験に必要な資金集めも進められています。

研究者らは、「メトホルミン」の投薬により人間の老化を20年程度遅らせる効果があるとみており、「100歳の人は寿命が120歳まで延び、70歳の人は50歳の若さと健康を手に入れられる」と主張し、マウスで寿命が40%延びた効果が人間で再現された場合には、人間の寿命は50%延びる可能性も考えられているほか、アルツハイマー病やパーキンソン病の進行を止める効果も期待できるとしています。

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