コアラ686頭を極秘に間引き殺処分、オーストラリア州政府

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突然だが想像してみてほしい。
絶滅も危惧されるコアラが増えすぎたとして、間引きされたということを。

「コアラが増えすぎたため」として、オーストラリア南東部のビクトリア州政府がコアラ686頭を殺処分し間引きしたことが明らかになりました。

殺処分による間引きが行われたのはケープオトウエイ地域で、2013年9月から2014年3月にかけ3回に分けて行われました。

この地域では8,000頭ものコアラが過密状態で生息しているといい、コアラの餌となるユーカリの葉が減少したために「餓死を回避するためには安楽死以外の選択肢がなかった」と関係者は話しています。

多くの批判が寄せられている中、ネビル州環境相は「エサ不足による餓死を避けるには不可欠な措置だった」と主張しており、今後も殺処分を続ける考えを示しています。

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コアラ絶滅の危機

オーストラリアのシンボルともいえる「コアラ」は、宅地造成や鉱山開発、感染症、温暖化などの影響で激減しています。かつて1,000万頭以上存在したとされていましたが、5~10万頭までに減ったとの推定もあります。

開発により森林が伐採されたことにより、コアラの食と住が脅かされ繁殖しにくくなっていることに加え、離れた木々を移るために地上を歩く途中に犬に襲われたり、車にひかれてしまう事例が年々増加しています。

18世紀末にイギリス人による入植前までは1,000万頭いたとされるコアラは、先住民のアボリジニーによっても肉食用として捕獲されていましたが、激減した理由として入植者による毛皮を目当てとした乱獲が挙げられます。

20世紀に入りコアラの狩猟を各州が禁止しましたが、数百万頭単位でコアラは少なくなったとみられています。

しかし、近年では住宅地や鉱山の開発が進んでいくにつれ、コアラの生息地は狭まっていき、現在生息するのはクイーンズランドやビクトリアなど4州と首都特別地域で、範囲はかつての2割まで減ったとされており、個体数も大規模調査は実施されていないものの5~10万頭程度と推測されています。

コアラ保護は、オーストラリア連邦政府による管轄ではなく各州政府に任されている状況で、国内最大のコアラ保護団体「豪州コアラ基金」のデボラ・タバート代表は「コアラを救うには、連邦法で森林を保護するしかない。このまま木を切り倒し続ければ、数十年内にも絶滅する」と断言しています。

また最近の研究によると、コアラは猛暑になると体温を下げるために食物用のユーカリ以外の木を抱くため、別の種類の樹木が育つ森へ移動しすることや、同時に体力を消耗する繁殖行動を減らしていることがわかっています。

さらに、ブリスベン近郊など「都会のコアラ」は「クラミジア」による感染症が大きな問題とされ、森林地域が減ってストレスがたまることによる免疫力の低下が原因とも言われています。盲目や不妊症になるほか、症状が重くなると死に至ることもあるため、コアラ用のクラミジアのワクチンの研究が進められています。

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