面白いと感じることが変化することは認知症の前触れかも

rugby-150219

突然だが想像してみてほしい。
昔と違ったお笑いが楽しくなり始めたら要注意?

ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの調査によると、人が「面白い」と感じていること、すなわちユーモアのセンスが変化していくことは、脳に変化が起こり始めているという可能性がある、ということをアルツハイマー病に関する学術誌に発表しています。

ユーモアのセンスの変化は認知症と診断されるよりも最長で10年程度前から起こりうることがわかり、例えばそれまでに好んでいた皮肉や不条理なユーモアよりも、どたばたとした喜劇のようなユーモアを好むようになるのは、後に前頭側頭型認知症を発症するほぼすべての人に共通するとしています。

前頭側頭型認知症はアルツハイマー型認知症よりも症例がはるかに少なく、50歳代や60歳代で発症するのが一般的ですが、後にアルツハイマー型認知症と診断される人はユーモアセンスの変化がみられるのは半数にも満たないとされています。

研究グループを率いたUCLの神経科医ジェーソン・ウォーレン氏は「ユーモアのセンスなどの変化は、その後に発症する認知症の種類の手掛かりとなる可能性がある」と指摘しており、ユーモアの変化というのは神経変性疾患について評価する一般的なやり方ではないとはし、標準的な調査の大半は記憶のテストなどを使用するとしながらも、「記憶というのは患者自身や周囲が最初に気づく種類のことではない可能性があり、認知症の最初の警鐘はユーモアの変化など、言動のちょっとした変化である」という可能性を指摘しました。

もし、身近な人が好むユーモアが少しずつ変化していると感じた時は、前頭側頭型認知症の可能性が疑われます。前頭側頭型認知症は、会話中に突然立ち去る、万引きをする、同じ行為を繰り返すなど、性格の変化や社会性の欠如が現れやすいのが特徴です。

スポンサーリンク

ユーモアセンスの変化

ユーモアの大半は、状況を認識する判断の早さが必要で、例えば皮肉を理解するには瞬時に視点を変化させる能力にかかり、不条理なジョーク、ブラックジョークなどは理屈や社会通念の認識を皮肉るもので、すべては脳に蓄えられた豊富な情報を素早く処理することから始まっていると言えます。

「ユーモアはストレステストに似ている」と話すジェーソン・ウォーレン氏は、「心臓血管系を検査するためにランニングマシンの上で走り負荷を与えるのと同じように、複雑なユーモアは通常以上に脳に負荷を与えている」と説明します。

行われた調査では、配偶者や長い期間にわたり介護をしている人に、テレビ番組や漫画作品など、どういったものを患者が好んでいるかについてアンケートを実施し、15年前と現在において喜劇や風刺、不条理なコメディなどを患者がどの程度楽しんだかなどについて質問しました。

人が面白いと感じるユーモアの種類の変化は、後の前頭側頭型認知症での診断で予測材料となりうる可能性が示されましたが、ジェーソン・ウォーレン氏はこの調査をあくまでも第一歩として、今後の継続した調査が必要であるとしています。

認知症の早期診断・早期治療につなげるために、自分自身や家族・同僚、友人など周りの人について「もしかして認知症では」と思われる症状に気づいときは、一人で悩まず専門家などに相談することが大切です。

スポンサーリンク

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です