食べる美容液「蜂蜜」は乳幼児に厳禁、「乳児ボツリヌス症」症状と処置法

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突然だが想像してみてほしい。
乳幼児に蜂蜜を食べさせてはいけない。

蜂蜜と人類の歴史は古く英語には「蜂蜜の歴史は人類の歴史」ということわざまであります。人類が初めて使用した甘味料ともいわれ、長年の経験から様々な薬効が謳われ、旧約聖書には「心地良い言葉は、蜂蜜のように魂に甘く、身体を健やかにする」ということわざが登場します。

古来から謳われた薬効について、科学的な検証を行ったところある程度の信憑性が得られているといい、古代ローマ軍では蜂蜜に浸した包帯を使って傷の治療を行っていましたが、蜂蜜には強い殺菌力があることがわかっており、チフス菌は48時間以内、パラチフス菌は24時間、赤痢菌は10時間で死滅します。

現代では「食べる美容液」とも呼ばれ、ビタミンや葉酸、カルシウムなどの栄養素がたくさん含まれていることから、食べることはもちろん皮膚に直接塗ることで保湿効果も発揮するとされています。

しかし、「蜂蜜を乳児には食べさせてはいけない」ということはご存知でしょうか。日本国内で販売される蜂蜜には「1歳未満の乳児には与えないようにしてください」との注意書きがラベルに記載されています。

健康に良いのであれば乳児にも積極的に与えたいところですが、なぜ与えてはいけないと明記されるまでに至ったのでしょうか。

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乳幼児に蜂蜜を食べさせるべきではない

「乳幼児に蜂蜜を食べさせるべきではない」との通達が厚生労働省より出されたのは1987年のことでした。以来、育児書や母子手帳などにも蜂蜜を食べさせてはいけないとの記載がなされるようになっていったのです。

蜂蜜の中には芽胞を形成し活動を休止したボツリヌス菌が含まれている場合があり、通常であれば摂取してもそのまま体外へと排出されますが、乳幼児が摂取すると芽胞の発芽を妨げる腸内細菌が少ないため、体内で芽胞が発芽し、中毒症状を引き起こしてしまい、場合によっては死亡に至ることがあります。

芽胞は高温・高圧による滅菌処理(120℃で4分以上の過熱)で不活性化しますが、蜂蜜については酵素が変質するために滅菌処理に不向きで加熱処理がなされていない自然なまま販売されることが多くなっています。

「ボツリヌス菌」は毒素型の食中毒菌の代表ともいわれ、乳児が引き起こす中毒症状は「乳児ボツリヌス症」と呼ばれます。蜂蜜以外でも野菜スープやコーンシロップでの発症も報告されており、注意が必要です。

乳児ボツリヌス症

乳児ボツリヌス症を発症するのは主に生後3週間から6か月の乳児で、乳児ボツリヌス症にかかると活発さがなくなるほか、母乳やミルクを飲む力が弱くなる、泣き声が小さくなる、神経麻痺の影響で身体に力が入らなくなることなどの症状が現れます。

症状が進行すると、呼吸の神経をも麻痺させて無呼吸状態に陥る危険性もあり、筋肉が弛緩してしまうために自分自身の頭を支えられなくなることがあり、完治するまでにも数か月を要するため安心することはできません。
日本で販売されている蜂蜜にボツリヌス菌が含まれている可能性は最大で6.7%と決して高くはなく、1986年に初めて「乳児ボツリヌス症」が報告されてから2012年まで31件と事例としても多くはありません。

しかし、確率が低いからと言って安心はできません。

もし、乳幼児に蜂蜜を食べさせてしまったり、目を離した際に口にしてしまったときは水やミルクを飲ませ、小児科を受信するようにしましょう。

生後6か月未満の乳児は免疫力がまだ十分に発達しておらず特に注意が必要です。ボツリヌス菌は発症までに3日から30日と潜伏期間にばらつきがあるため、1か月は細かく様子を見てあげるようにしましょう。

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