男性の「美容室でヘアカット」は法令違反になるってほんと?

haircut-150310

突然だが想像してみてほしい。
昔に決めたルールも、時代に沿って見直すべきだろうということを。

「美容室でのヘアカット」は法令違反の疑いがある、というニュース日本経済新聞に報道され、美容師業界に動揺が広がっています。

「美容師」が男性の髪をカットするのが「違反」とされる根拠は、厚生省環境衛生局が1978年12月に各都道府県知事あてに通知した「理容師法及び美容師法の運用について」というものになります。

通知には「美容師の行うカッティングについて」という項目があり、「美容師が、コールドパーマネントウエーブ等の行為に伴う美容行為の一環として、カッティングを行うことは、その対象の性別の如何を問わず差し支えないこと。また、女性に対するカッティングは、コールドパーマネントウエーブ等の行為との関連の有無にかかわらず行って差し支えないこと。しかし、これ以外のカッティングは行ってはならないこと」という記載がされています。

つまり、女性についてはヘアカットのみでも問題ないが、男性についてはヘアカットのみを行ってはいけない、ということになります。

厚生労働省健康局生活衛生課によると、「美容所での男性のヘアカットを一律で禁じているのではなく、パーマ等の行為に伴う美容行為の一環としてなら認めています。ただし、男性の『カットだけ』という行為は、本来的には理容所でおこなわれる行為と想定しており、美容所でおこなってよいという整理はしていません」という見解を示しています。

男性においては、ヘアカットに加えてパーマやカラーリングなどを同時に行えば問題ない、ということになりますが、美容室で良く行われる洗髪後の簡易マッサージは「美容行為の一環」としては認められていません。

男性でも昔ながらの「理容室」ではなく、妻や彼女に誘われて「美容室」を利用する人は珍しくありませんが、ヘアカットのみの利用は本来であれば許されないのです。

スポンサーリンク

「そんな規則は初耳」と驚く美容室店長

しかし「違法」と言われても美容室をヘアカットのみで利用する男性は多く、東京都港区のある美容室店長も「そんな規則は初耳。何かの間違いなのでは?」と驚いた様子を隠せません。

美容室業界では男性客が年々増えており、美容室の中には3割近くが男性客の利用を占めるところもあるといい、「美容室の開店にあたっては保健所から細かい指導が入るが、男性のカットに関する注意はなかった。大手の美容室でも、当たり前のように男性のヘアカットのみをしていた」と美容室店長は語ります。

現場の美容室の意見について、厚労省健康局生活衛生課は「美容師が通知にそった運用をしていない実態があるならば、そもそも問題です。保健所の指導が行き届いていない可能性があります」と話しています。

「指導が適切でない」とされた保健所の意見として、「ヘアカットのみは違反であるという通知は認識しているが、現状は通知通りに指導をしていない。実態に照らし、通知書通りの指導をすることは難しい。地方自治体法では、国からの通知や通達を技術的助言という位置づけに置いており、どう対応するかは自治体の判断という運用が、浸透しているものと考えている」と東京都福祉保健局健康安全部では回答しています。

地方自治体ごとの対応

東京都福祉保健局健康安全部の対応は「実態から通知書通りの指導は難しい」といわば黙認状態ですが、積極的に通知通りの指導を行う地方自治体も存在しています。

「高知市では国の基準にしたがって、県の美容師組合に指導をおこなっている。市民の通報や、定期的な監視指導の際に男性カットのようなメニューがあれば、内容をチェックしている。男性の美容室利用が増えているとはいえ、国が容認しない限りは認めない」と高知市保健所生活食品課は話しています。

美容室の男性ヘアカットは、お住いの地方自治体により対応、方針が変わることになりますが、美容室に行かれる男性は話のネタに確認してみてはいかがでしょうか。

スポンサーリンク

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です