突然だが想像してみてほしい。
たまには遠くに目をはせてみるのも悪くない。
仕事でパソコンを一日中使い続け、移動時間や休憩時間、帰宅後はスマートフォンから手が離せない、という人はいませんか。目は身体の一部で毎日老化が進んでおり、老眼なんてまだまだ先のことだと思うのは大間違いです。
最近では若い人でも「スマホ老眼」が急増しているといい、スマホから目を離したとき、遠くがぼやけてなかなかピントが合わない、と感じたことがある人は今からでも予防をするべきでしょう。
スマートフォンを見続けるのは筋肉にとって苦痛
スマートフォンは目に近いところで見ることが多く、長い間同じような距離で見続けてしまうと目に過度の負担がかかります。目の水晶体は近くを見るときは分厚く、遠くを見るときは薄くなってピントを調節しており、カメラのレンズのような機能を持っています。
水晶体の厚みを調整する「毛様体筋」は近くを見るときは緊張して収縮した状態になり、遠くのものを見るときは弛緩した状態になります。スマートフォンを長時間見続けることで毛様体筋は緊張した状態を続ける必要があり、筋肉疲労を起こしてしまい、やがては動きが鈍くなることでピントの調節機能が落ち、近くを見ることに特化されてしまい遠くのものが見えづらくなってしまうというわけです。
また、スマートフォンの強い光も目に入る光の量を調整している「光彩筋」に大きな負担をかけています。
四六時中パソコンやスマートフォンを使用していると「毛様体筋」、「光彩筋」に負荷をかけ筋肉疲労が進み、老化は進む一方です。
業務上避けようのないパソコンの使用はともかく、スマートフォンの使用が長時間となることは避けるべきで、少しでも目を休める必要があります。また、同時に激しい運動をするために身体を鍛えるように、目のまわりの筋肉を刺激して鍛えることも重要だと言えるでしょう。
目に休養を
日頃から目に負担をかけないようにすることが大切で、まずは目を休ませましょう。同時に、末梢神経の修復効果が期待できるビタミンB12やピント調節機能改善成分のネオスチグミンメチル硫酸塩が入った目薬や、目の組織代謝を促進するタウリンやパンテノールなどの入った目薬を用いると効果的だと言われています。
いつまでも解消されない目の疲れがある場合は、眼科を受信することも検討するべきです。
- 目を休ませ、負担を減らすために以下の方法が有効です。
- パソコンでの作業は1時間ごとに10分程度、目を休ませる
- 目を休ませるときは、なるべく遠くを見る
- 目の体操やマッサージなどを行う
- 疲れがひどい場合には蒸しタオルなどで目を温める
- メガネやコンタクトの度を定期的にチェックする
- 適度に身体を動かして心身の緊張をほぐす
目を鍛えるトレーニング
目のまわりの筋肉を刺激して鍛えるために、「指スライド」を試してみましょう。
- 目の前に親指を立てて、指先を1秒間見続ける
- 指先を見続け、1秒かけて指を遠ざける
- 指先を見続け、3秒かけて指を近づける
- 上記を30回程度繰り返す
遠くを見たり近くを見たりを繰り返すことで筋肉は鍛えられます。身体を動かさないと鈍ってしまうのは目も変わりありません。