突然だが想像してみてほしい。
夢の国といえど経済活動を行わないとダメだということを。
東京ディズニーランド・ディズニーシーの入場料が4月1日より、現在の6,400円から500円値上げすることが発表されました。運営する株式会社オリエンタルランドが、下記の通り料金改定について公式サイトで案内しています。
「東京ディズニーランド」「東京ディズニーシー」料金改定について
株式会社オリエンタルランドは、2015 年 4 月 1 日より、別紙のとおり料金改定を行うこと を決定いたしましたのでお知らせいたします。
[PDF] http://www.olc.co.jp/news/olcgroup/20150129_04.pdf
料金改定は、消費税改定の2014年を除き、2011年4月以来の値上げとなります。また、入場料金だけではなく普通自動車の駐車料金もあわせて改定され、現行2,000円が平日2,500円、土日3,000円となります。
券種類 | 現行 | 4/1より | ||||
大人 | 中高生 | 小学生以下 | 大人 | 中高生 | 小学生以下 | |
1デーパスポート | 6,400 | 5,500 | 4,200 | 6,900 | 6,000 | 4,500 |
年間パスポート | 53,000 | 53,000 | 37,000 | 59,000 | 59,000 | 38,000 |
2015年1月末にはユニバーサルスタジオ・ジャパンも値上げに踏み切っており、ワンデーパスポートは大人7,200円となっており、まだディズニーリゾートが安い状況ではありますが、どう捉えられるのでしょうか。
料金値上げの理由は
ディズニーリゾート、ユニバーサルスタジオ(USJ)と東西の二大テーマパークが入場料を立て続けに引き上げる背景には、好調な入場者数にあるといえます。
ディズニーランドでは昨年始まったシンデレラ城のナイトショー、ディズニーシーでは新キャラクター「ジェラトーニ」が人気となっており、ユニバーサルスタジオ(USJ)も「ハリーポッター」エリアが人気を呼ぶなど、どちらも順調に入場者を確保しています。
これまでにも幾度となく値上げをしてきたディズニーリゾート、ユニバーサルスタジオ(USJ)は、入場料値上げで得た利益を新しいアトラクションの建設、新しいショーの開発、と積極的な設備投資を行うことで新たな顧客を開拓し、リピート客へのアピールに繋げているのでしょう。
ユニバーサルスタジオ(USJ)が「ハリーポッター」エリアに投資した金額は450億円といわれ、これまでの最高投資額であった「スパイダーマン」の3倍以上を要したことになります。
ディズニーリゾートも今後10年で5,000億を投資する計画を打ち出しており、次々と新しいサービスを提供していくことで満足度を高め、集客力をも高めていく戦略が明らかになっており、今回の値上げ報道もその一環だということでしょうか。
2015年4月にはディズニーシーで「マーメイドラグーンシアター」のリニューアルオープン、2015年7月にはディズニーランドで「スティッチ・エンカウンター」の新規アトラクションオープンを控え、「さらなるクオリティ向上を目指す」という発表の通り、更に魅力のあるテーマパークとなることに期待しましょう。
東京ディズニーランド・ディズニーシーの料金推移
東京ディズニーランドがオープンしたのは1983年で、当時の入場料は3,900円でした。現在は6,400円と約30年で実に2,500円、1.6倍もの値上がりをしていることになります。今回、500円値上がりとなると、3,000円、約1.7倍にもなります。
料金推移は下記のようになっており、4、5年ペースで値上がりしているのがわかります。
- 1983年 3,900円
- 1985年 4,200円(+300)
- 1989年 4,400円(+200)
- 1992年 4,800円(+400)
- 1996年 5,100円(+300)
- 1997年 5,200円(+100)
- 2001年 5,500円(+300)
- 2006年 5,800円(+300)
- 2011年 6,200円(+400)
- 2014年 6,400円(+200)
- 2015年 6,900円(+500)
値上がりが続いているのに入園者数はというと、みごと右肩上がりでディズニーランド、ディズニーシーの底力を見せつけられます。
2013年は開業30周年の記念イベントで3千万人の大台を突破していましたが、2014年も上半期(4月~9月)で1千5百万人となっており、値上げの影響を感じさせない結果となっています。
オリエンタルランド「入園者数データ」
http://www.olc.co.jp/tdr/guest/