冥王星探査「ニュー・ホライズンズ」は初代PSと同じCPU搭載

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突然だが想像してみてほしい。
「枯れた技術」で歴史的偉業を成し遂げる。

冥王星への最接近を果たしている太陽系外縁天体探査機「ニュー・ホライズンズ」は、約9年半もの時間をかけて「謎に包まれていた冥王星の探査」という歴史的偉業を成し遂げました。

この「ニュー・ホライズンズ」のプロセッサには初代PlayStationと同じ「MIPS R3000」をベースとしたものが使用されているといいます。

大偉業を成し遂げた探査機「ニュー・ホライズンズ」と身近なゲーム機との関連性からは、1969年7月に月面着陸を果たしたアポロ11号が搭載していたコンピュータの性能は「ファミコン」以下、などと比較されていたことを思い出します。

「ニュー・ホライズンズ」は冥王星とその衛星を観測した後、さらなる未開エリアへの探索も視野に入れられており、何よりも安定して動作することの大切さを感じさせてくれます。

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枯れた技術

「アポロ11号」や「ニュー・ホライズンズ」をはじめ、宇宙船に搭載するコンピュータというと最先端で最新鋭の技術が使われているのではないかと考えがちです。

しかし、実際には宇宙線など厳しい環境で安定した動作を求めるため、信頼性を重視し技術的に成熟した「枯れた技術」が採用され、市販の最新コンピュータよりも「低性能」なものが搭載されています。

「枯れた技術」というと、なんだか古くさいイメージすら抱くかもしれませんが、「枯れた技術」には「トラブルも出尽くしており、そのトラブルも解決し尽している」という意味を含んでいます。

コンピュータの世界では新しい技術が次々に発表され、様々な製品に組み込まれて一般に使用されるようになると、予期しないトラブルが発生することは付き物です。

トラブルの都度、修正していくのがコンピュータの世界の常ですが、飛行機や車、工場にある機器や設備などトラブルの発生が容認されない環境も存在し、そのような分野では「枯れた技術」を用いて信頼度を高めている、ということになります。

ニュー・ホライズンズ

「ニュー・ホライズンズ」(New Horizons) はアメリカ航空宇宙局 (NASA) が2006年1月19日に打ち上げた、人類初の冥王星を含む太陽系外縁天体の探査を行う無人探査機です。

打ち上げ費用は、ロケット製造費、施設利用費、装置開発経費及びミッション全体の人件費を含み、約7億ドル(日本円で約800億円)であるとされています。

「ニュー・ホライズンズ」には、星条旗や公募した43万人の名前が記録されたCD-ROM、史上初の民間宇宙船スペースシップワンの機体の一部だったカーボンファイバーの破片、冥王星を発見したクライド・トンボー氏の遺灰が搭載されており、すべての任務が完了する2020年頃太陽系を脱出し、「人類からエイリアンたちへ向けたデジタル・メッセージ」を「ニュー・ホライズンズ」に送信する計画が発表されています。

かつて太陽系の最外部に位置する第9惑星とされていた冥王星と「ニュー・ホライズンズ」の最接近距離は約12,500kmと、今日よく使われるGPS衛星の高度20,000kmと比較すると、その距離の近さも身近になるでしょうか。

また、この探査により、冥王星は推定されていた直径2,370kmよりも80kmほど大きいことがわかっており、こうした情報は冥王星や太陽系の成り立ちの全貌を明らかにする上で非常に重要だとされています。

これからも「ニュー・ホライズンズ」は、「枯れた技術」を乗せ未開の地を切り開いていくことでしょう。

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