教室にある黒板にチョーク…チョークの「羽衣文具」が廃業

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突然だが想像してみてほしい。
黒板にチョークという形も、そのうち姿を消すのかもしれないということを。

学校の教室にある黒板にチョークで書かれた文字、という風景に懐かしさを感じる方は多いのではないでしょうか。そんなチョークのメーカーのひとつである「羽衣文具」が廃業しました。「フルタッチ」という看板商品は他社に引き継がれるものの、その廃業を惜しむ声は多いようです。

現場である学校から指名買いされることが多かったのが「フルタッチ」という商品で、炭酸カルシウム(石灰石)を原料としたチョークは1969年の発売から改良を重ね続け、静かで滑らかな書き味と粉が飛びにくく、かつ消しやすい、また、表面が被膜で覆われており手につきにくく、圧縮成型で折れにくいと評判の製品でした。

「今でしょ」で有名な、東進ハイスクールの講師の林修さんも愛用者の一人で「フルタッチに出会ったとき、『これだ!』と快哉を叫んだ」といいます。

林修さんは羽衣文具の廃業を惜しみ、「授業のやりやすさでは、ホワイトボードは黒板の足元にも及ばない」として、「僕は筆圧が高く、しかも書き終わった時に、『カン!』とピリオドを打つ癖があるので、チョークがボロボロ折れると、授業のリズムそのものが悪くなってしまいます。軽くて柔らかいチョークではダメなのです」と話しています。

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羽衣文具

羽衣文具は昭和7年に渡部四郎氏が名古屋市に日本チョーク製造所を設立したことから始まり、戦災で工場が全焼するなどの苦難を乗り越え、昭和22年には渡部隆三氏が現在の羽衣文具を設立し、工場を復興します。

チョークのトップブランド「羽衣チョーク」で知られ、一時は国内シェアの約30%、年間約4500万本を生産するなど、高いブランド力と人気を得ていました。

創業から80年あまり、「手につかない被膜つきチョーク」のポリチョーク、フルタッチチョーク、レインチョーク、蛍光チョークといった「チョーク」を専門に製造してきましたが、少子化と教育環境の変化による需要の減少に加え、後継者不在のために廃業を決意するに至っています。

炭酸カルシウムチョーク「フルタッチ」については、羽衣文具と株式会社馬印の技術を組み合わせ、新たな炭酸カルシウムチョークとして、馬印の工場で生産し、販売される予定となっています。

フルタッチ

「フルタッチ」は再生材として、使用済みの広島県産養殖牡蠣の貝殻の粉末が使用されています。牡蠣の貝殻の柔らかい部分を使用し細かく粉砕されてチョークに配合されているため、粉末の粒子が角が丸くなっており、書きやすく、黒板にも優しいチョークとなっています。

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