安全な車間距離は距離ではなく時間で「車間距離3秒」ルール

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突然だが想像してみてほしい。
安全な車間距離は「距離」ではなく、「時間」によって考えましょう。

自動車教習所で、「高速道路での車間距離は速度と同等の数字、時速100kmの時には100m、時速80kmの時には80m程度を空けておくのが望ましい」、「一般道路では速度から15を引いた数字、時速60kmであれば45m、時速50kmであれば35m」などと習ったことはありませんか。

もちろん正確な距離を測ることは困難ですが、高速道路ではところどころに設置されている車間距離確認表示板や、車線をみて8mの白線と12mの空白区間の20mを目安としている人も多いことでしょう。

しかし、いずれにしても自車の速度や周囲の前方の車の速度にも影響されることで、一概に距離だけで考えるのは難しいこととも言えるでしょう。

そこで必要な車間距離を「距離」で考えるのではなく「速度」で考え、「3秒ルール」を採用する動きが広まっています。

危険を察知するのに約1.5秒、ブレーキを踏んでから停車するまでを約1.3秒と想定し、誤差も考慮した上で「3秒」という時間が設定されており、前方の車との距離を「3秒」取ることが安全な「車間距離」であるというものです。

統計的に車間時間が2秒以内での事故は死亡事故など重大な事故につながる可能性が高く、実験結果や統計的な事実から前車がある地点を通過後2秒過ぎていれば、十分な車間距離であると考えられています。

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「車間距離3秒」ルール

九州大学の松永勝也名誉教授(74)は、「車間距離3秒」ルールを提唱しており、消防署の職員50人を対象に調査を実施したところ、運転中に前方で起きた異変に気づきアクセルペダルから足を離しブレーキペダルを踏みブレーキがきき始めるまでの時間は早くて0.6秒、多くの人が1.5秒以内でした。

さらに自動車工学の試算では、時速60kmで一般道を走行している車の場合、ブレーキがきき始めて停止するまでの時間は1.3秒以下とされているため、松永勝也名誉教授は1.5秒に1.3秒を加え、誤差やわかりやすさを考慮して「3秒ルール」として1995年から提唱しています。

松永勝也名誉教授は「目で距離を判断する能力より、時間を数える力の方が信頼できる」と考え、「3秒」を計るときには、街路樹や信号、電柱、停止線などを目印として定め、前車が通り過ぎた瞬間から自分の車が目印を通過するまでを数えるようにする方法が良いとしており、加えて「前方の目標物を見続けるので、脇見運転の危険性も少ない」としています。

「車間距離3秒」ルールは追突事故率が全国ワースト3位の大分県警でも採用され、大分県では2009年以降、交通事故全体に占める追突の割合は40%を超え続けており、2014年度も事故総数5161件のうち約45%にあたる2323件発生しています。

大分県警では2015年度から「車間距離3秒」ルールを交通安全運動のチラシなどに採用し、普及を進めています。

また、追突事故率全国ワースト2位の佐賀県警でも2014年度から「車間距離3秒」ルールを採用し、地元ラジオ局の番組に警察官が出演するなどし、「車間距離を3秒空ける」ことを呼び掛けています。

3秒の数え方

「車間距離3秒」では、3秒を数えるために「1、2、3」と単純に数えてしまうと、実際の時間と誤差が大きくなってしまうことから、「ゼロイチ、ゼロニ、ゼロサン」などと数えるのが良いとしています。

多くのドライバーは「自分は十分距離をあけて走っている」と思い込んで運転しているという危険性があり、車間距離が短いと追突等の事故を起こしやすいことを認識し、十分な距離をとる必要があるでしょう。

また、車間距離を空けていれば良いというわけではなく、4秒空いていると割り込んでくる車も出てくるため、かえって危険になることもあります。

人間は客観的に距離判断をすることは難しく、距離を測るために前方から注意を失っては意味がありません。「車間距離3秒」ルールを意識して安全運転を心がけていきましょう。

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