突然だが想像してみてほしい。
若く未来ある選手達が白球を懸命に追う姿を。
2015年春、甲子園でどんなドラマが生まれるのでしょうか。ドラフト注目の高校生は期待通りの活躍を見せてくれるでしょうか。
2015年1月23日第87回選抜大会選考委員会が開かれ、出場校32校が発表されます。組み合わせ抽選会は3月13日、大会開催は3月21日から12日間を予定されています。
予想される出場校と、ドラフトにかかるかもしれない注目選手を取り上げます。
地区別出場高校
出場校は2014年秋季大会の結果をもとに全国10ブロックから28校、21世紀として3校、明治神宮大会枠として2014年明治神宮大会を制した、宮城県の仙台育英高校所属地区である東北地方から1校が選ばれ、合計32校で熱戦が繰り広げられます。
北海道(1枠)
北海道大会優勝校の東海大四が順当に選出されました。
地区 | 優勝 | 準優勝 | ベスト4 | 21世紀枠候補 |
北海道 | 東海大四 | 北海 | 駒大苫小牧、札幌日大 | 北見工 |
東北(2枠)+神宮大会枠(1枠)
東北大会優勝の仙台育英(宮城)、準優勝の大曲工(秋田)が選出され、神宮大会枠をベスト4の八戸学院光星(青森)、鶴岡東(山形)が争う形でした。
東北大会で破れた相手は明治神宮大会をも制した仙台育英だった八戸学院光星が選出されました。
地区 | 優勝 | 準優勝 | ベスト4 | 21世紀枠候補 |
東北 | 仙台育英(宮城) | 大曲工(秋田) | 八戸学院光星(青森)、鶴岡東(山形) | 松島(宮城) |
関東・東京(関東4枠・東京1枠、関東+東京で1枠)
関東はベスト4の浦和学院(埼玉)、木更津総合(千葉)、健大高崎(群馬)、常総学院(茨城)、東京は優勝校の東海大菅生が確定しており、残り1枠を東京大会の準優勝校と、関東大会のベスト8校が争いました。
結果、東京大会準優勝の二松学舎大付が選出されました。
地区 | 優勝 | 準優勝 | ベスト4 | 21世紀枠候補 |
関東 | 浦和学院(埼玉) | 木更津総合(千葉) | 健大高崎(群馬)、常総学院(茨城) | 富岡(群馬) |
東京 | 東海大菅生 | 二松学舎大付 | 法政、関東一 |
北信越(2枠)
地区大会通り順当に敦賀気比(福井)と松商学園(長野)で決定です。
地区 | 優勝 | 準優勝 | ベスト4 | 21世紀枠候補 |
北信越 | 敦賀気比(福井) | 松商学園(長野) | 富山第一(富山)、中越(新潟) | 金沢商(石川) |
東海(2枠)
静岡(静岡)、県岐阜商(岐阜)でこちらも順当でした。
21世紀枠として豊橋工(愛知)が初出場を決めています。豊橋工のOBとして俳優の松平健さんや、お笑い芸人はんにゃの金田哲さんがおられます。
地区 | 優勝 | 準優勝 | ベスト4 | 21世紀枠候補 |
東海 | 静岡(静岡) | 県岐阜商(岐阜) | 日大三島(静岡)、いなべ総合(三重) | 豊橋工(愛知) |
近畿(6枠)
ベスト4に残った天理(奈良)、立命館宇治(京都)、龍谷大平安(京都)、奈良大付(奈良)がまず確定し、残り2校となりますが、ベスト8の残り4校は箕島(和歌山)、北大津(滋賀)、大阪桐蔭(大阪)、近江(滋賀)が候補となっていました。
結果は優勝した天理と接戦を演じた大阪桐蔭、残り1枠は近江(滋賀)に決まりました。
21世紀枠として桐蔭(和歌山)が53年ぶり16度目の出場となりました。桐蔭OBには元金融担当大臣の竹中平蔵さんがいらっしゃいます。
地区 | 優勝 | 準優勝 | ベスト4 | 21世紀枠候補 |
近畿 | 天理(奈良) | 立命館宇治(京都) | 龍谷大平安(京都)、奈良大付(奈良) | 桐蔭(和歌山) |
中国・四国(中国2枠・四国2枠、中国+四国で1枠)
それぞれの地区大会で決勝に残った、宇部鴻城(山口)、岡山理大付(岡山)、英明(香川)、今治西(愛媛)が確定。
残り1校を中国大会優勝の宇部鴻城と接戦の米子北、四国大会準優勝の今治西に僅差で敗れた明徳義塾が有力とみられていましたが、米子北(鳥取)が甲子園行きを決めています。
21世紀枠として松山東(愛媛)がなんと82年ぶり2度目の甲子園切符です。夏目漱石が教師として在籍していたことで知られています。
地区 | 優勝 | 準優勝 | ベスト4 | 21世紀枠候補 |
中国 | 宇部鴻城(山口) | 岡山理大付(岡山) | 米子北(鳥取)、宇部商(山口) | 平田(島根) |
四国 | 英明(香川) | 今治西(愛媛) | 高知(高知)、明徳義塾(高知) | 松山東(愛媛) |
九州(4枠)
ベスト4の九州学院(熊本)、糸満(沖縄)、九産大九州(福岡)、神村学園(鹿児島)で確定しました。
地区 | 優勝 | 準優勝 | ベスト4 | 21世紀枠候補 |
九州 | 九州学院(熊本) | 糸満(沖縄) | 九産大九州(福岡)、神村学園(鹿児島) | 八幡南(福岡) |
ドラフト注目、春の甲子園出場選手
高橋純平投手
- 183cm/76kg
- 右投右打
- 県岐阜商(岐阜)
プロ複数球団のスカウトが「実力が抜けている」と評している最速152キロの本格派右腕です。
準優勝した秋季東海大会では決勝戦で静岡に許した自責点1点のみ、と計33回を投げ防御率0.27、奪三振35と貫録を見せつけました。150キロを超える速球を武器とし、カーブ、スライダー、スプリットを駆使し相手を抑え込みます。
まずは春の甲子園で活躍することを期待しましょう。
勝俣翔貴投手
- 180cm/78kg
- 右投左打
- 東海大菅生(東京)
昨年までは4番ファーストと打力を期待されていましたが、最終学年となりエースを任され、投打ともにチームの軸となります。最速142キロのストレート、高校通算14本塁打とプロではどちらで活躍するのでしょうか。
春の甲子園大会では投打にわたっての活躍に期待です。
平沢大河内野手
- 176cm/71kg
- 右投左打
- 仙台育英(宮城)
優勝した明治神宮大会では打率5割の記録を残し、広角に打ち分ける巧打者です。ショートの守備でも広い守備範囲と強肩を活かし魅せるプレーをします。
高橋奎二投手
- 177cm/70kg
- 左投左打
- 龍谷大平安
2014年春の甲子園大会を制した左腕。足を大きく上げ投げるフォームが印象的。140キロ台の直球と、腕の振りがほぼ変わらないといわれるチェンジアップを武器にしています。
平沼翔太
- 178cm/75kg
- 右投左打
- 敦賀気比(福井)
最速144キロのストレートと多彩な変化球を武器とする本格派右腕。2年夏には甲子園で4勝を挙げるなどベスト4の原動力となりました。打者としても高校通算15本塁打を記録する強打者です。
舩曳海
- 183cm/77kg
- 右投左打
- 天理(奈良)
俊足を売りにした積極的な走塁が魅力。またスピードを活かした広い守備範囲でチームに貢献します。
小川良憲
- 178cm/74kg
- 右投右打
- 近江(滋賀)
最速145キロのストレートをスリークオーターのフォームから投げ込みます。2年夏の甲子園では完封勝利を挙げるなど期待の高い投手です。
ドラフト注目、その他の選手
吉田凌投手
- 181cm/70kg
- 右投右打
- 東海大相模(神奈川)
2014年夏の甲子園大会に出場し、2年生ながらドラフトの有力候補と言わしめ、中学時代にはなんと100校以上の高校から入学の誘いがあったという逸材です。
最速151キロのストレートと縦に鋭く落ちるスライダーを武器に、2014年夏の県大会決勝では20奪三振を記録しました。
2015年春の甲子園出場は絶望的ですが、夏に向けて更なるパワーアップに期待したいですね。
小笠原慎之介投手
- 178cm/83kg
- 左投左打
- 東海大相模(神奈川)
吉田凌投手と同じく2年生にして2014年夏の甲子園大会に出場。最速144キロを打者の胸元に投げ込むストレートが武器にしています。
山田知輝投手
- 184cm/80kg
- 右投左打
- 桐生第一(群馬)
恵まれた体格で4番でエースを務めるチームの軸。
朝山広憲
- 175cm/73kg
- 右投左打
- 作新学院(栃木)
1年時、夏の甲子園に早くも出場。3試合にリリーフとして登板しチームの16強入りに貢献しました。2年時にも甲子園に出場、本塁打を放つなど打者としても光るものがあります。
永谷暢章
- 187cm/87kg
右投右打
履正社(大阪)
2014年春の甲子園で準優勝に導いた右腕は、高い身長から投げ下ろす140キロ超のストレートを武器にしています。恵まれた体格を活かし、本格派右腕としての成長に期待です。
遠藤真
- 177cm/75kg
- 右投右打
- 盛岡大付(岩手)
2年時の夏の甲子園では2試合連続本塁打を放ち、超高校級スラッガーと呼び声高い選手です。バッティングセンスに磨きをかけた姿を、夏の大会で見てみたいものです。
廣岡大志
- 181cm/76kg
- 右投右打
- 智弁学園(奈良)
2年時夏の甲子園で本塁打を放ち、右方向にも強い打球を打つことができる期待の選手。
高橋樹也
- 176cm/75kg
- 左投左打
- 花巻東(岩手)
先輩である西武の菊池雄星投手になぞらえて「雄星2世」と呼ばれています。2年時に144キロを計測したストレートと鋭く曲がるスライダーで三振を奪います。
星兼太
- 177cm/73kg
- 左投左打
- 日本文理(新潟)
1年夏から甲子園3季連続出場を果たし、2014年夏は打率5割を記録した巧打が魅力の左打者です。