日本2番目に長い歴史を持つ松島水族館が88年の歴史に幕

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突然だが想像してみてほしい。
震災後も運営し続けた歴史ある水族館が閉館するということを。

2011年に発生した東日本大震災による被害を乗り越えて営業を続けていた宮城県松島町にある、日本で2番目に長い歴史を持つ「マリンピア松島水族館」が5月10日、老朽化などの理由により88年の歴史に幕を下ろします。

最後となるゴールデンウィークには、1927年(昭和2年)に開業されたマリンピア松島水族館の88年の歴史を写真やパネルで振り返るイベントが開かれ、多くの観光客で賑わいをみせました。

マリンピア松島水族館は、国内では富山県の魚津水族館(1913年大正2年創設)に次ぐ歴史を持つ水族館でしたが、2001年頃より老朽化によるリニューアルや移転構想が持ち上がっていましたが、運営会社による資金調達が難航したことなどを理由として、2010年に計画は白紙撤回されていました。

跡地には海をテーマにした社会教育施設が建設される予定とされており、マリンピア松島水族館での飼育動物は仙台港後背地に新設される「仙台うみの杜水族館」が受け入れる予定となっています。

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東日本大震災での被害

2011年3月11日に発生した東日本大震災では約1.8メートルの津波で水族館内には海水と泥が流れ込み、水槽の循環装置が故障したといい、ビーバーやマンボウ、コマッコウやクラゲなど飼育展示していた約4000点のうち約5%が犠牲となりました。

水族館のスタッフは熱帯魚のために水槽の水を鍋で温める、淡水魚用に真水を調達するなど不眠不休で対応し、また山形県鶴岡市立加茂水族館や大阪市にある海遊館など全国の水族館からの支援も受け、約1カ月後の4月23日には営業を再開していました。

移転問題

2001年頃から老朽化などを理由としたリニューアルの検討がされ始めましたが、2005年には資金面などの問題で計画を断念。

2008年には仙台市への移転構想が報道され仙台港背後地が候補として挙げられ、2009年には仙台市が移転計画を正式に発表し、2011年の開業を予定するとしていました。その後、当初計画よりも建設期間が必要であるとして2012年3月までの開業を目指していましたが、2010年に運営会社である仙台急行による資金調達が難航したことから仙台市も出資予算の取り下げを検討していることが明らかとなり、移転計画も白紙となってしまいました。
2012年には大手商社が出資し、仙台港背後地に2015年開業を目指して水族館を整備し、「マリンピア松島水族館」も経営に参加する見込みと報じられるも、2013年に発表された「仙台水族館開発株式会社」にはマリンピア松島水族館を運営する仙台急行は出資せず、水族館の「移転」ではなく「新設」という形になっています。

新設される水族館は2015年7月開館予定で「仙台うみの杜水族館」という名称となり、「マリンピア松島水族館」で飼育されている動物や魚の大半を受け入れる方針です。

「マリンピア松島水族館」では3、4月には例年の約2倍もの入館者があったといい、ゴールデンウィーク中も閉館を惜しむ人々が多く訪れました。同館の西條博也常務は「88年間、地元や多くの人に助けられてやってこられた。みなさんの記憶にとどめてもらえればうれしい」と話しておられます。

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