「あなたはもう死んでいる」オンラインで他人の死亡を届け出

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突然だが想像してみてほしい。
ムカつくあいつを「死亡」させてやる、なんてことをさせないように。

日本では赤ん坊の誕生時に「出生届」を14日以内、誰かが死亡したときに「死亡届」を7日以内に市区町村へと提出することが「戸籍法」により義務付けられています。

欧米ではインターネットを介して出生届、死亡届などの公的書類をを提出できるシステムを運用している国があり、日本においては未導入ではありますが「e-Tax(国税電子申告・納税システム)」などをはじめとした電子申請システムも広がりつつあり、まだまだ遠い未来かもしれませんがいずれはすべての手続きがオンラインでできるようになっていくのではないでしょうか。

しかし、日本に先立ってデジタル化が進む欧米で「医師や葬儀業者になりすまし偽造した死亡届を提出」し、「生存している他人を死亡させることができる」方法が紹介され衝撃が広がっています。

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生存者の「死亡」を届け出る

アメリカのラスベガスで「I will Kill You(あなたを殺します)」というタイトルが付けられた講演会で、インターネットを利用して他人を簡単に「死亡」させる方法が紹介されました。

講演会は1993年から毎年開かれているハッカーの国際イベント「デフコン23」のひとつとして行われ、オーストラリアのメルボルンを拠点にビジネスを展開するコンピュータ・セキュリティ会社「カストディアン」の研究者兼最高経営責任者(CEO)、クリス・ロック氏が講師を務めました。

ロック氏は欧米各国が推進している死亡届や出生届のオンライン登録について、「アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、そしてヨーロッパと世界に影響を与える難題になりつつある」と指摘し、オーストラリアのシステムを例に挙げ具体的な危険性を紹介しました。

オーストラリアではある人物が死亡した場合、医師や葬儀業者が死亡診断書や死亡届などの必要書類を作成し、インターネットからオンライン申請を行うことで死亡証明書が交付されるようになっています。

しかし、病人や患者が正規の医師であるかを判断するために、医師の氏名、住所、ライセンス番号などが公表されており、インターネット検索で簡単に調べることができるために、死亡証明書の申請に必要なサイトへのアクセスや医師のなりすましも簡単にできてしまう、といいます。

さらに死亡診断書に必要な病名の種類もインターネットで簡単に調べることができ、事件性が疑われる死亡理由を避けることで警察など捜査当局から目を付けられる状況も避けられるとしています。

ロック氏はオンライン申請を行う場合に「インターネットで集めた情報で、第三者が簡単に医師や葬儀業者になりすますことで死亡証明書を偽造できる」という致命的な欠陥を抱えていると警告し、会場でこれらを実演し来場者を驚かせました。

「死亡」だけではなく「出生」の偽造も

ロック氏は「この方法で『死亡』したとされる人は、パスポートや自動車免許などを申請してようやく『自分が死んだ』ことに気付く」とし、何らかの方法で防止対策を取る必要があると訴えています。

また、こうしたシステムの盲点を悪用され、犯罪組織による保険金詐欺など大規模な犯罪から、元恋人などからの復讐などに利用される可能性も示唆しました。

さらに同様の手口で「出生届」を偽造し、実際には存在しない人間を作り出すことで、国際テロ組織などによる資金洗浄に悪用される可能性も挙げています。

日本でもサイバー攻撃による情報の流出被害が深刻となっており、役所に直接出向かなくても手続きが完了するという利便性の向上はありがたいことですが、情報管理には十分すぎる対策が必要と言えるでしょう。

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